プランターや鉢植えなど、省スペースでも栽培できることで人気の高いミニトマト。とくにマンション住まいの人には、ベランダで育てられるのは嬉しいですよね。
今回紹介するのは、ベランダ栽培におすすめのミニトマトです。ベランダ栽培に適した品種や育て方など、今すぐ始められる作り方のコツを解説します。
目次
ベランダでミニトマトを育てるには?
ベランダでミニトマトを育てるさいは、2つのポイントをチェックしましょう。
- 季節
- ベランダの日当たり
ミニトマトはスペイン原産で、10月頃まで収穫可能な夏野菜です。そのため、植え付けは4〜5月の気温が暖かくなる季節がベスト。この時期に植えなければ苗がうまく育たたないので、注意してください。
また、ベランダの日当たりも重要な要素です。ミニトマトは日光を好むため、日当たりが悪い環境では日光不足で枯れてしまう可能性もあるでしょう。
日当たりが良いベランダは、南か東向きです。ミニトマトを栽培しようと思ったら、自宅のベランダがどの方角を向いているのかチェックしておきましょう。
ベランダ栽培におすすめの品種は?
一口にミニトマトといっても、さまざまな品種があります。なかでもベランダ栽培に適した種類を3種ご紹介しますので、それぞれの特徴を知っておきましょう。
アイコ(サカタのタネ)
細長いプラム状の形が特徴のアイコは、育てやすさと糖度の高さから家庭菜園で人気を集める品種です。病害虫にも強く、ベランダなどどんな場所でも気軽に育てられるため、とくに初心者におすすめ。
赤のほか、黄色やオレンジなどカラーバリエーションの多さもアイコの魅力の一つです。料理やお弁当に付け足すだけで華やかになるので、いろいろな場面で大活躍するでしょう。
純あま(サントリーフラワーズ)
純あまは、プリッとした弾力のある歯ごたえと、フルーツのような甘みが特徴です。一般的なミニトマトの糖度は7程度といわれているのに対し、純あまの糖度は8〜11度あります。
数あるミニトマトのなかでもとくに糖度の高い純あまですが、メリットは甘さだけではありません。実りの多さも、純あまが家庭菜園におすすめの理由の一つなんです。1つの苗から収穫できる数が100〜140個と非常に多いため、食卓でたくさん楽しめますよ。
トマトベリーガーデン(トキタ種苗)
トマトベリーガーデンは、イチゴのような可愛らしい形と、甘く肉厚な実が特徴のミニトマトです。プランターで育てやすいよう研究・品種改良されたトマトなので、農家でつくられたような美味しいミニトマトが収穫できます。
いちごの形をした可愛いトマトベリーガーデンなら、トマトが苦手な子どもでも食べられる可能性がありますよ。
ミニトマト栽培で用意するもの
ミニトマト栽培で必要なものは、全部で6つ。園芸コーナーなどで購入できるので、準備しておきましょう。
<ミニトマトをベランダで育てるときに必要なもの>
- プランター
- 培養土
- 鉢底石
- 支柱
- 麻ひも
- 園芸用ハサミ
ミニトマトは種類によって根の張り方が違います。横に根を張るタイプと縦に根を張るタイプがあるので、どちらにも対応できるサイズのプランターが最適です。奥行き・深さ・幅がどれも30cm以上あるものを用意すれば、間違いありません。
培養土は、野菜用として販売されているものを選ぶのがおすすめです。元肥が含まれているうえ、トマト栽培に適した水はけのよい土なので、初心者でも失敗せずに育てられるでしょう。
トレイ育苗からはじめる栽培方法
ミニトマトは苗を購入して栽培する方法が一般的ですが、トレイで種まきからはじめる方法もおすすめです。トレイ苗から栽培を始めるときのポイントをご紹介します。
育苗の準備
まずは、トマトが成長するための育苗を準備しましょう。セルトレイとよばれるポリプロピレン製の植物栽培用の容器に、播種用の土を入れることから始めます。
播種用の土とは、種子が発芽しやすいように粒子の大きさや肥料の量が調節された培養土です。ここで普通の培養土を使ってしまうと、トマトの種子が発芽しないこともあるため、必ず播種用の土を使用してください。
種をまく
育苗の準備ができたら、トマトの種をまきます。ここでのポイントが、種はあらかじめ開けておいた穴に、落とすようにまいていくということです。種を指で押しながら土に埋めると、潰れてしまう可能性があります。
指や割り箸などで土に穴を開け、そこへ1粒ずつ種を落としていきましょう。穴の深さは、5mm程度が目安です。種を落としたあと、優しく土をかぶせれば種まきは完了します。
液肥を与える
種まきが完了したら、液肥を与えます。種まき直後は栄養を必要とするので、たっぷり与えるのがおすすめ。その後は、土が乾燥しないように管理します。
発芽までは常に土が濡れた状態を維持したいので、毎日チェックして乾燥しないように注意しましょう。
根がしっかり張ったら植え替える
発芽後、根がしっかり張ったら培養土に植え替えます。根が張っているかは、葉っぱの数と芽の先端を優しく引っ張ることで確認できます。
葉っぱの数が3〜4枚になり、芽の先端を引っ張っても抜けないなら、根がしっかり張っているといえます。
ポット苗からはじめる栽培方法
一般に販売されているミニトマトの多くは、ポットに苗が入った状態で購入できます。最後に、ポット苗から栽培をはじめるさいのコツをご紹介します。
育苗に良い鉢の大きさは?
買ってきたポット苗は、いきなりプランターに植え替えないようにしましょう。若い苗はまだまだ不安定な状態なので、まずは育苗用の鉢に植え替えます。
育苗に適した鉢の大きさは、12〜15cmです。販売されているポットの大きさが9cm程度の場合が多いため、それよりも一回り大きめの鉢を選ぶことで苗が定着しやすくなるといわれています。
プランターや鉢に定植する
育苗後のトマトに最初の花が咲いた頃、プランターや鉢へ植え替えしましょう。ここまでくれば株は大きく成長しているので、安心して定植できます。
「ミニトマト栽培で必要なもの」でも紹介した通り、プランターに必要な大きさは、奥行き・深さ・幅がどれも30cm以上あるものです。
30cm以上の大きさがあれば、ミニトマトが根を張っても収穫まで植え替えせずに栽培できるでしょう。
支柱を立てる
成長したミニトマトが倒れないようにするため、対策として支柱を立てておく必要があります。支柱がないと成長した茎や枝が倒れてしまうため、苗の横にさしておきましょう。
成長したら、茎を麻ひもで支柱に結ぶようにしてください。きつく結ぶと傷がついてしまうので、余裕がある程度にゆるく結ぶのがコツです。
追肥する
ミニトマトに実がいくつかなり、ピンポン玉くらいの大きさになったときが追肥のタイミングです。
追肥は、2週間ごとに与えるようにしてください。追肥を与えることで栄養を吸収し、グングン生育していくでしょう。
実が色づくいてきたら収穫
収穫するまでのミニトマトは、芽かきや摘心などをしっかり行いましょう。必要な部分を剪定することで、一部に栄養を集中できるため、美味しいミニトマトになります。
実が大玉になり、きれいに赤く色づいたら、いよいよ収穫可能です。ヘタの下までしっかり赤くなり、軽い力でもポロッと取れる実を選びましょう。
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まとめ
ミニトマトをベランダで栽培するなら、とくに日当たりと水やりに注意しましょう。トマトは日光を好むため、ベランダの日当たりが少ないとうまく育ちません。
水やりのコツは、土が乾いてからです。下から水が流れ出るまでしっかり与えましょう。
品種に悩んだら、アイコや純あまなどの糖度が高く育てやすいものがおすすめです。プランター栽培のために品種改良された種類なので、初心者でも簡単に美味しいトマトがつくれますよ。