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苦土石灰とは?代用品や効果的な使い方までをわかりやすく解説!

苦土石灰は、土壌の酸度を改良する園芸資材としてよく知られています。

園芸初心者の中には、使い方や入手方法がよくわからないという方もいるでしょう。また、苦土石灰は身近なもので代用することもできます。

この記事では、苦土石灰の役割から代用品の使い方やデメリットまで、わかりやすく解説します。

苦土石灰の代用になるのは?

苦土石灰は、たまごの殻、乾燥剤、にがり、重曹、カキの殻など、私たちが普通の生活で使用するもので代用できます。

代用品のメリットとデメリットを照らし合わせた上で、用途に合わせて選んでください。

たまごの殻

たまごの殻
たまごの殻には、カルシウムが豊富に含まれているため、石灰に近い効果が得られます。堆肥を作る際に、たまごの殻を小さく割って混ぜ込むか、細かく粉砕して畑に撒いてください。

ただし、即効性はなく、酸度調整の効果も低いといったデメリットもあります。あくまで、カルシウムを補う目的での代用品として捉えたほうがよいでしょう。

にがり

にがり
自宅でお豆腐を作っている方は、にがりで代用することもできます。

にがりは、塩化マグネシウムが主成分で、鉄などミネラルも豊富に含んでいるため、たまごの殻と併用することで苦土石灰に近い効果を発揮してくれます。

農業用のにがりも販売されていますが、やや高価なので苦土石灰を購入した方が割安かもしれません。

乾燥材

乾燥材
海苔やお菓子の缶などに入っている乾燥剤は、材料が石灰と記載してあるものなら代用できます。

ただし、酸度調整は可能ですが、栄養分は含まれていません。必要に応じて、成長に必要な肥料を別に与えてください。

また、観葉植物やプランターなどで少量利用したいときには便利ですが、大きな庭や畑には不向きです。

草木灰

草木灰
草木灰は、アルカリ性なので酸性土壌を中和する効果があります。苦土石灰に比べ、土が固くなりにくく、カリウムやリン酸を含んだ即効性のある肥料としても使えます。

窒素は含まれていないので、ほかの肥料と組み合わせて使ってください。作り方は、草木を燃やして灰にするだけですが、野焼き禁止の区域もあるので注意しましょう。

消石灰

消石灰
消石灰は、いわゆる石灰のことで、苦土石灰よりアルカリ性が強いのが特徴。農作業では主流ですが、使い方に注意が必要なので初心者には向きません。

コスパがよいため、木酢液のように作物にかけて使うこともできます。収穫前の作物に農薬を使いたくないときや、病害虫予防として用土の消毒にも代用できます。

作り方は、5gを500mlのペットボトルに入れて溶かすだけ。沈殿が落ち着くのを待ってから、上澄み液を噴霧するか、じょうろに移して植物全体に散布しましょう。

苦土石灰とは?施す理由は?

苦土石灰は、ドロマイトと呼ばれる石灰(カルシウム)の岩石を乾燥・粉砕して、苦土(マグネシウム)を加えたもの。

家庭菜園で野菜を栽培するときなど、土作りの段階で事前に必要となりますが、その理由をご紹介します。

土壌の酸度を調整する

植物の多くは、弱酸性から中性(ph6~6.5あたり)の土の状態を好みます。

雨の多い日本の土壌は酸性に傾きやすく、酸性土壌のまま植物を植えてしまうと、生育不良を起こして上手く育ちません。そこで、アルカリ性の石灰を施して酸度の調整が必要になるのです。

植物に栄養を補給する

苦土石灰の主成分は、炭酸カルシウムなので植物の根を強くします。また、マグネシウムはリン酸の吸収を助け、肥料の吸収を改善します。

ほかにも、窒素・リン酸・カリ・マンガン、亜鉛、鉄など微量要素を含み、栄養補給に役立ちます。

植物の防御力を上げる

多くの病原菌や害虫は、酸性土壌の環境で発生します。アルカリ性の苦土石灰を施すことで、用土を消毒できるため、植物の防御力が向上します。

苦土石灰の使い方

ここでは、苦土石灰の使い方と注意点をお伝えします。作物を植える前の使用が基本となります。

マルチングしている場合、マルチをはがして追肥のように使うことはNGですので、注意しましょう。

苦土石灰で土づくりする手順

苦土石灰で土づくりをする場合は、まず土のph値を計測することから始めてください。

余裕を持って苗を植える3週間前から取りかかりましょう。

<土づくりの手順>

  1. 植え付けの3週間前に堆肥を用土にすきこむ
  2. 植え付けの2週間前に苦土石灰を用土に混ぜこむ
  3. 植え付けの1週間前に元肥を加えてよく混ぜる
  4. 1週間ほど土をなじませてから畝を立て苗を植える

苦土石灰を施用する目安

苦土石灰は「1平米あたり約100~150g」を目安に施用してください。

いったんアルカリ性に傾いた土壌は矯正が難しくなるので、必ず規定の使用量を守って施しましょう。

土が固くなる

苦土石灰を施しすぎると、アルカリに傾くだけでなく、土が固くなる原因にもなります。固くなると、根がうまく伸びないので水や養分を吸収できません。

撒き過ぎ対策としては、土壌のph値を計測しておき、初心者の方はやや少なめに施すのがコツです。

苦土石灰を堆肥・肥料と同時に施用しない

苦土石灰を化学肥料と一緒に使うとアンモニアガスを発生してしまいます。

化学反応を起こさない対策として、堆肥は1週間前、肥料は1週間後に入れると覚えてください。

初心者にもおすすめ!扱いやすいカキ殻

カキ殻に代表される有機石灰は、たまごの殻や貝殻など有機物から作った石灰です。

苦土石灰の代用としては効果は低いのですが、化学反応をおこすこともない有機肥料として安心して使えます。

カキ殻の成分とは?

カキ殻の成分は有機石灰なので、弱アルカリ性の緩効性石灰として有効です。

苦土石灰に比べるとアルカリ成分は低く、カルシウムの量も少なめですが、窒素・リン酸・カリのほかに、亜鉛などミネラル成分もバランスよく含んでいます。

酸度の中和と栄養補給ができる

カキ殻は、酸度調整はもちろん、植物の成長に必要な栄養素をバランスよく含む肥料としても活用できます。

ただ、極端に酸性度が高い場合の中和には向いていませんので注意してください。

すぐに植え付けできる

苦土石灰は、植え付けの2週間以上前に施す必要があります。一方、カキ殻は、ミネラル成分が多く弱アルカリ性なので、撒いた後すぐに苗などの植え付けができます。

散布後、すぐに種まきや定植ができるため、園芸初心者におすすめの肥料といえるでしょう。

土が固くなるのを防ぐ

カキ殻は、有効微生物の活性化を促すので土が固くならなず、植物の根を傷めにくいのがメリットです。

事前に苦土石灰を散布し忘れたときにも使えるので、常備しておくと便利ですね。

まとめ

今回は、苦土石灰の役割とその代用品を紹介しました。苦土石灰は、酸度を調整するだけでなく、草花や野菜を元気に育てる肥料分を含んでいます。

土壌改良にも役立ちますので、作付け前には忘れずに規定量を守って施しましょう。

また、苦土石灰の代用品を使うときは、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、快適にガーデニングを楽しんでくださいね。

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