家庭菜園に魅力を感じて始める人が増えています。成長していく野菜の様子を観察したり、収穫して調理したりと家庭菜園の楽しみ方はさまざまです。
家庭菜園を楽しんでいる人のなかには、「もう少しおしゃれなデザインにしてみたい」「野菜だけではなく花も植えてみたい」けれど、どうしたらいいのか悩んでいる人も少なくありません。
そこで今回の記事では、家庭菜園を今以上におしゃれに仕上げる方法をご紹介していきましょう。方法さえわかれば、すぐにでも試してみることができるアイデアばかりです。
今の家庭菜園へ簡単に取り入れられる方法ばかりなので、ぜひ今回も最後まで読んでみてくださいね。
おしゃれな家庭菜園をデザインしてみよう
標準的な長方形のプランター菜園や畝を立てた畑でも、家庭菜園は十分楽しむことができます。上手に野菜を育てられるようになると「もう少しおしゃれな印象にならないかな」と見た目にもこだわった家庭菜園づくりにチャレンジしたくなってきます。
イギリスではキッチンガーデン、フランスではポタジェと呼ばれるのは家庭菜園の一種と考えられます。野菜を育てるという意味では同じでも、キッチンガーデンやポタジェでは野菜や果物を美しくデザインしながら育てているところが特徴です。
野菜の色や形を考えて植え付け、アーチやラティスなどを組み合わせて立体感を出す手法は、日本の家庭菜園でも簡単に取り入れられます。
今の家庭菜園を活かしつつ、おしゃれなイメージを作ることができる方法をご紹介していきましょう。
おしゃれに仕上がるレイズドベッド
おしゃれな家庭菜園でよく見かけるレイズドベッド。野菜にとっても排水や風通しなどの生育環境が良くなることが知られています。
レイズドベッドとは?
レイズドベッドとは畑や庭などの露地栽培で、土を留める木の板などを使って囲って作る植栽スペースのことです。DIYで簡単に制作できることから、家庭菜園のデザインを高める手法として注目を集めています。
レイズドベッドを作る材料は、ホームセンターなどで購入できる2×4材とジョイントする金物です。木材の腐食が気になる場合は、ウッドデッキ用の樹脂材料を使うのもおすすめです。
レイズドベッドのメリット
- 野菜の生育環境が良くなる
- おしゃれな見た目になる
- 家庭菜園の作業効率が上がる
レイズドベッドを取り入れると、家庭菜園の空間が自然と区切られてメリハリがつきます。畑や庭では土留めも兼ねられるため、通路が確保されて作業効率も上がります。また野菜を高い位置で育てるレイズドベッドでは、通風や日照を確保しやすいのが大きなメリットです。
レイズドベッドに使える材料
先ほども少し触れましたが、レイズドベッドを作る材料は簡単に手に入る2×4材が一般的です。長方形を囲むだけではなく、間にも木材を入れて、野菜ごとに分けて育ててもおしゃれですね。
他にも腐食に強くて丈夫な枕木やレンガ、コンクリートブロックを材料として活用できます。
レイズドベッドに難しい決まりはありません。まずは庭や畑の絵を描いて、おしゃれな家庭菜園のレイアウトを考えてみてはいかがでしょうか。
いろいろな形のプランターを組み合わせる
家庭菜園を始めるときには、標準的な長方形のプラスチック製のプランターを選ぶ人が多いですね。野菜の栽培に慣れてきたら、プランターの種類や組み合わせをアレンジしてみましょう。
ベランダや小さな庭での家庭菜園は、プランター次第でグッとおしゃれに仕上がります。
プランターの材質
一般的なプランターはプラスチック製ですが、他にはどのような材質のものがあるかご紹介していきましょう。
- テラコッタ(素焼き)
- 陶器
- 木製
- 金属製
テラコッタ製のプランターは表面に小さな孔が開いていて通気性や保水・排水性が良いのが特徴です。素焼きの土の色は、家庭菜園との相性がとてもいいですね。どっしりとしていてプラスチック製のプランターと比較すると安定しているのですが、重いため移動させるのが難しいというデメリットがあります。
陶器製のプランターは豊富なバリエーションが特徴です。カラーや大きさを家庭菜園や育てる野菜に合わせて選べるのはとても便利ですね。保水性はテラコッタより高く表面の汚れを落としやすいこともメリットといえるでしょう。しかし通気性は劣るため、水のやり過ぎには注意が必要です。
木製のプランターは、ナチュラルなテイストがレイズドベッドとも相性が良く人気が集まっています。木は通気性が良く熱を通しにくい性質を持ち、暑い夏でも野菜の根周りの環境を快適に保ってくれます。一方で他の素材と比べると腐食しやすいというデメリットがあります。植え替え時期などにメンテナンスをしながら使うことがおすすめです。
金属製のプランターはおしゃれな家庭菜園に取り入れたいおすすめアイテムの一つです。ナチュラルなイメージのなかで、スタイリッシュな金属製のプランターはいいアクセントになってくれます。耐久性があり軽量な金属製のプランターですが、直射日光を受ける場所ではプランター内の地温が上がりすぎて根を傷めるおそれがあります。置く場所に注意しながら使いたいプランターです。
プランターの形状と大きさ
長方形のプランターが一般的ですが、最近では円形や正方形の家庭菜園向けプランターがたくさん販売されています。色も定番のホワイトだけではなく、グリーンやレンガ色など家庭菜園に溶け込みやすいおしゃれなカラーがそろっています。
プランターを選ぶときには野菜に合わせた深さが重要です。根菜類を育てるときには深めのもの、葉菜類は浅型、トマトやキュウリなど背が高い野菜には支柱を立てやすいプランターを選ぶようにしましょう。
プランターのレイアウト
家庭菜園を始めたころにはベランダや庭に何気なく置いていたプランターも、レイアウト次第でおしゃれ感を出すことができます。
まず試してみたいのが高さに変化をつけること。プランタースタンドやスツールを使って高い位置へプランターを置くだけで印象が大きく違います。
また柵を利用したハンギングもおすすめです。プランターを移動させなくても掃除しやすく、高い位置にプランターがあると手入れもしやすいですね。
他にもエアコンの室外機の上のスペースやDIYで作った棚など、さまざまなプランターのレイアウトをぜひ試してみてください。
おしゃれな家庭菜園を作るアイテム
おしゃれな家庭菜園を作る方法がわかったところで、具体的なアイテムを紹介していきましょう。
レイズベッドセット
レイズドベッドをDIYするのが難しいときには、折りたたみ式のセットやパーツセットを購入してみてはいかがでしょうか。折りたたみ式のセットであれば、畑や庭で広げて固定するだけで使い始められます。使う畑や庭に合わせて複数セットをレイアウトしたり、内側を仕切ったりとアレンジするのもおすすめです。
一つのレイズドベッドで高さが異なるように設計されているものもあって、いつもの畑や庭がすっきりおしゃれな家庭菜園に早変わりしますね。
ガーデンエッジ
もう少しフレキシブルに畑や庭を仕切りたいときには、ガーデンエッジが便利です。木製やゴム製、プラスチック製とさまざまな材質のガーデンエッジが販売されています。
レイズドベッドと大きく異なるポイントは、柔軟なレイアウトです。四角形だけでなく、円形やブロック塀近くの場所を仕切るときにも活用しやすいアイテムです。長さを調整できる種類は、家庭菜園の広さに合わせて調節できますね。植える野菜によって高さが違う種類も用意されています。
プランターの高さに変化をつける
手持ちの長方形の標準的なプランターをスタンドを使ってレイアウトすると、通気性が良くなる、害虫から守れるなど家庭菜園の野菜にとってもメリットが大きいです。またベランダなどで楽しむ家庭菜園では、省スペース化を進められて育てられる野菜の種類が増えるのも楽しみの一つですね。
他にも木製で脚が付いたプランターは存在自体がおしゃれで人気があります。高い位置で作業できるため、足腰の負担も減らせるおすすめのアイテムです。
野菜といっしょに花を育てる
イギリスのキッチンガーデンやフランスのポタジェでは、野菜だけではなく花もいっしょに植えられているのが大きな特徴です。
そこでおすすめしたいのが、家庭菜園にコンパニオンプランツを取り入れる方法です。あまり耳慣れないコンパニオンプランツとはいったい何か解説していきましょう。
コンパニオンプランツとは
コンパニオンプランツとは、「共存植物」とも呼ばれ、いっしょに植えることで生育状態が良くなったり、病害虫の被害に遭いにくくなる植物のことです。
- 連作障害を防ぐ
- 害虫を被害を防ぐ
- 野菜の生育を促す
おすすめ野菜とコンパニオンプランツの組み合わせ
おすすめの野菜とコンパニオンプランツの組み合わせをご紹介しましょう。
野菜 | コンパニオンプランツ |
---|---|
トマト | ネギ類、マリーゴールド、バジル、アスパラガス |
キュウリ | オレガノ、ディル、マリーゴールド |
オクラ | バジル、マリーゴールド、ニラ |
ブロッコリー | マリーゴールド、カモミール、ナスターチウム、ミント |
家庭菜園をおしゃれに仕上げよう
家庭菜園をおしゃれに仕上げるポイントやアイテムについてご紹介してきました。どのアイデアも、現在の家庭菜園にプラスするだけで簡単にイメージを変化させることができます。
ベランダを中心としたプランター菜園では、いつもと違った置き方やプランターを利用して高さを出してみましょう。また畑や庭の家庭菜園にはレイズドベッドを取り入れてみてください。
ご紹介したアイデアで、他の家庭菜園とはひと味違うおしゃれな印象をぜひ楽しみましょう。