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わかりやすい!家庭菜園をアブラムシから守る方法「予防・対策」

いろいろな道具をそろえて家庭菜園を楽しんでいらっしゃいますか?順調に野菜が育っているのを見るのは、とっておきの時間ですね。

しかし、おいしいものが好きなのは人だけではありません。ようやく生えてきたやわらかい本葉や伸びてきた茎はアブラムシの大好物。

そこで今回の記事では、せっかく家庭菜園で成長している野菜をアブラムシから守る方法をご紹介していきましょう。

アブラムシとは

アブラムシの生態

アブラムシは、別名「アリマキ」とも呼ばれるアブラムシ科の昆虫の総称です。体長は2~4mmととても小さく、日本だけでも700種類以上が生息しています。

特定の植物にのみ寄生する種類や多くの植物に寄生する種類があり、野菜にも数種類のアブラムシが寄生することが多いです。

アブラムシは春から秋までメスだけで繁殖(単為繁殖)します。家庭菜園では数匹程度では見過ごされることが多く、群れになって繁殖してから発見されるケースがほとんどです。

アブラムシの大きな特徴は繁殖力の旺盛さです。成虫は数匹から十数匹もの子供を毎日生み続けます。アブラムシは胎生で卵から孵化した状態で生まれてきます。その後約10日で親となり、もう子供を産むので、気づいたときには家庭菜園に大量発生していたという状況になりかねません。

 

アブラムシが発生しやすい時期

アブラムシは秋にオスと交尾をし、卵の状態で冬越しします。3~4月の暖かくなってきた季節に冬越しした卵から孵化して活動を始めます。

アブラムシは真夏の暑さには弱く、家庭菜園でもあまり見かけなくなるシーズンです。

暑さが峠を越した9月にはまた発生しはじめ、野菜に被害を与えだします。

アブラムシは真冬と真夏以外は常に発生しやすい

被害を受けやすい野菜

アサツキ、イチゴ、オクラ、カブ、ゴボウ、サトイモ、シシトウ、ジャガイモ、シュンギク、スイカ
タマネギ、トウガラシ、トウモロコシ、ニラ、ニンニク、ネギ、ピーマン、ブロッコリー、レタス

やわらかい新芽や若い葉などチッ素分が多いところで繁殖しやすい性質があります。
チッ素成分を施肥し過ぎるとアブラムシが繁殖しやすい環境を作ってしまうので、注意しましょう。

薬剤を使わないアブラムシ対策

家庭菜園ではできるだけ薬剤を使わずにアブラムシを駆除したいものです。

もっともおすすめのアブラムシ対策は、こまめに野菜の生育状況を観察して早めに発見すること。

家庭菜園でできる、具体的な予防と駆除方法をご紹介していきましょう。

防虫シート・粘着テープ

アブラムシには黄色に寄ってきて群がる性質があります。その性質を利用して、プランター菜園の周りに黄色の粘着テープを張って捕まえる方法や、黄色い市販の防虫シートを配置するのは効果的です。

銀色のシート

アブラムシにはキラキラと光るものや反射を嫌がる性質があります。プランター菜園では野菜の株元にアルミシートやアルミホイルを敷いておくと効果的です。

畑や庭の家庭菜園ではアブラムシの予防効果のある「シルバーマルチ」を利用してみましょう。畝の広い範囲にアブラムシを寄せ付けない予防対策として、農家でも取り入れられている手法です。

 

牛乳や石けん水をスプレー

アブラムシは「気門」と呼ばれる呼吸をするための穴をふさがれると呼吸ができなくなり窒息してしまいます。

プランターや庭など狭い範囲の家庭菜園では、身近な牛乳や石けん水を作ったアブラムシ対策を試してみましょう。

牛乳はそのままか少し水で薄めてアブラムシの被害を受けている野菜に直接スプレーします。

石けん水は500mlペットボトルに水を入れて、油を2~3滴、台所洗剤も 2~3滴 入れます。スプレーボトルに移し替えたらよく混ぜ、野菜についているアブラムシへ直接噴霧します。

牛乳や石けん水をスプレーした後は、野菜にしっかりと水やりをして洗い流すのがおすすめです。

大量にスプレーすると野菜の生育に影響があることが考えられるため、こちらの方法もアブラムシの早期発見できた場合の対策になります。

木酢液・ニームオイル

木酢液

木酢液とは、木炭を作るときに出る水蒸気を冷やして液体にしたものです。

木酢液の成分は、アブラムシなどの害虫を寄せ付けない忌避剤として用いられています。また、土壌の消毒や微生物の活性化、堆肥の発酵の促進などさまざまな効果があり、家庭菜園でもぜひ利用したいアイテムです。

アブラムシの予防対策に使用する場合には、決められた濃度になるよう水で薄めて使用します。薄めた木酢液をスプレーに移し替えて葉の表や裏、茎の根元までしっかりとスプレーしましょう。決められた濃度を守らないと、野菜にダメージを与えることがあるため、しっかりと希釈するのがポイントです。

 

ニームオイル

ニームオイルとは、ニームという木の種子から抽出された油成分です。

ニームは10~20mまで育つ高木で、1~4月に花を咲かせて5~8月になると実を付けます。その種子をしぼったオイルは古くから虫よけに使用されてきました。

ニームオイルも木酢液と同様に、アブラムシを予防する効果があります。アブラムシが発生する前から定期的に野菜にスプレーすることで、害虫を忌避します。野菜に栄養を与える効果もニームオイルの特徴です。

 

薬剤を使ったアブラムシ対策

少し家庭菜園から目を離したすきに大量発生してしまったアブラムシ。1つの株だけではなく、他の野菜まであっという間に広がって繁殖を続けます。

そんなときには薬剤を使って対策するのも1つの方法です。最近は収穫直前まで使用できるオーガニック系の農薬なども開発されています。使用する際には、量や使用時期など、しっかりと説明書で確認するようにしましょう。

家庭菜園のアブラムシ駆除におすすめしたい薬剤をご紹介します。

住友化学園芸 殺虫殺菌剤 ベニカマイルド スプレー 1000ml

有機JAS規格(オーガニック栽培)で使用可能な食品成分から作られている殺虫殺菌剤です。
野菜や果樹の収穫の前日まで使用可能で、使用回数の制限もありません。
また、農薬特有のニオイがないので、ベランダや庭の家庭菜園でも手軽に使えます。

キュウリやナス、トマト、ピーマンなどがアブラムシの被害にあったときにおすすめなのが薬剤です。
収穫前日まで使えて、浸透移行性の薬剤成分が優れた予防効果を発揮します。予防効果が約1ヶ月続くのが特徴です。

 

 

自然と共生しながら家庭菜園を楽しもう!

家庭菜園を始めたら避けては通れないのが病害虫対策です。アブラムシが発生するのはとても嫌で手間がかかることですが、それだけ安全な野菜を育てている証拠でもあります。

できる限り薬剤を使わずにアブラムシの被害を抑えるには、くり返しになりますがこまめな観察が一番。早めに見つけて駆除することで、家庭菜園の被害は最低限に食い止められます。

ご紹介したアブラムシの予防対策も万全にして、これからも家庭菜園の作業を楽しんでくださいね。

 

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